クッキング用ストーブ
クッキングストーブとは?キャンプに向けた選び方・使い方を解説
キャンプで料理を楽しみたいときに活躍するのが、クッキングストーブです。
しかし、クッキングストーブという言葉は使われ方が幅広く、薪を燃やすストーブを指す場合もあれば、灯油を使って煮炊きと暖房を兼用できる製品、さらにはガスを使うキャンピングストーブやシングルバーナーまで含めて扱われる場合があります。
そのため、単に「クッキングストーブが欲しい」と考えるだけでは、自分のキャンプスタイルに合った製品を選びにくいかもしれません。
料理を中心に楽しみたいのか、秋冬キャンプで暖房も兼ねたいのか、ソロキャンプで携帯性を優先したいのかによって、適した燃料や構造は大きく変わります。
この記事では、キャンプやアウトドアで使えるクッキングストーブについて、薪・灯油・ガスの違いから選び方、調理のしやすさ、季節ごとの使い分け、使い方、メンテナンスなどを解説します。
初めてクッキングストーブを選ぶ人はもちろん、すでにバーナーや薪ストーブを持っていて、より料理を楽しめるギアを探している人も参考にしてください。
クッキングストーブとは?キャンプで使われるストーブの種類

キャンプ用ストーブはたくさんの種類があります。
クッキングストーブを選ぶ前に、まず「何をクッキングストーブと呼ぶのか」を整理しておきましょう。キャンプでは薪、灯油、ガスなど異なる燃料を使う製品があるため、それぞれの特徴を理解すると自分に必要なタイプが見えやすくなります。
クッキングストーブとは
クッキングストーブという名称には、「この構造でなければならない」という一種類だけの明確な定義があるわけではありません。
アウトドアでは、薪を燃やして天板で鍋を温められる薪ストーブ、灯油を燃料として煮炊きと暖房を行えるストーブ、英語の「camping stove」に近いガスバーナーなど、幅広い製品がストーブという名称で扱われています。
この記事では、そのなかでもキャンプやアウトドアで煮る・炊く・焼く・湯を沸かすといった調理に使用できるストーブ類を中心に「クッキングストーブ」として解説します。
大切なのは名称よりも、「どの燃料を使うのか」「どんな料理ができるのか」「どの程度持ち運びやすいのか」「暖房も兼用するのか」といった実際の用途です。
薪を使うクッキングストーブ・薪ストーブ
薪を燃料とするクッキングストーブは、薪ストーブやウッドストーブの天板、ゴトク、炉内などを利用して料理するタイプです。
魅力は、薪の炎そのものを楽しみながら調理できること。鍋やケトルを天板に置いて湯を沸かしたり、カレーやシチューを煮込んだりできるほか、製品によっては炉内や専用オーブンを利用してピザ、グラタン、ロースト料理なども楽しめます。
一方、火力調整には慣れが必要です。薪の太さや乾燥状態、投入量、空気量によって燃え方が変わるため、ガスバーナーのようにツマミを回すだけで一定火力にできるわけではありません。
使用後には灰やすすが残り、煙突付きモデルなら煙突内部の清掃も必要です。手軽さよりも、火を扱う時間そのものをキャンプの楽しみにしたい人に向いています。
灯油を使うクッキングストーブ
灯油式には、TOYOTOMIのK3-GM1のように煮炊きと暖房を一台でこなせるタイプがあります。
薪と比べると燃料管理がしやすく、長時間の安定した燃焼を得やすい点が特徴です。鍋、やかんなどを載せて長時間加熱したい場合にも相性がよく、鍋料理やスープ、煮込み料理などをゆっくり作るスタイルに適しています。
また、暖房能力を持つ製品であれば、秋冬キャンプでは「料理用ギア」と「暖房器具」を別々に持っていく必要を減らせる場合があります。
ただし、「キャンプ向け」と紹介されている製品でも、使用できる場所や換気条件は機種ごとに異なります。灯油式だから屋内向き、アウトドアモデルだから屋外ならどこでも使用可能、といった判断はせず、必ず取扱説明書を確認してください。
クッキングストーブとシングルバーナーの違い
シングルバーナーも、英語では「camping stove」と表現されることがあります。
大きな違いは、携帯性と得意な調理です。
シングルバーナーはCB缶やOD缶などを燃料とし、軽量かつコンパクトな製品が多いのが特徴です。着火してすぐに高火力を得やすいため、お湯を沸かす、ラーメンを作る、ご飯を炊くといったシンプルなキャンプ料理に向いています。
一方、大型の薪式・灯油式クッキングストーブは、持ち運びでは不利になりやすいものの、長時間調理や大型鍋の使用、暖房との兼用などに強みがあります。
「すぐにお湯を沸かしたいならバーナー」「長時間の煮込みや暖房も楽しみたいならクッキングストーブ」というように、料理とキャンプスタイルから使い分けると分かりやすいでしょう。
キャンプ用クッキングストーブの選び方

クッキングストーブ選びでは、本体価格やデザインだけを見て決めるのはおすすめできません。
燃料、作りたい料理、人数、収納性、使用場所まで含めて考えることで、実際のキャンプで使いやすい一台を選びやすくなります。
選び方①燃料(薪・灯油・ガス)で選ぶ
最初に決めたいのが燃料です。
薪は、炎を眺めながらキャンプらしい調理を楽しめることが大きな魅力です。薪ストーブなら暖房も兼用しやすく、天板で煮込み料理、炉内でオーブン料理など幅広い楽しみ方ができます。その反面、着火や火力調整に多少の経験が必要で、灰やすすの処理も発生します。
灯油は長時間安定して燃焼させやすく、煮込み料理や鍋料理と好相性です。燃料を事前に用意する必要はありますが、薪を頻繁に追加する必要がない製品も多く、秋冬の長時間キャンプでは扱いやすい選択肢です。
ガスは着火性と火力調整のしやすさが大きなメリットです。とくにCB缶やOD缶を使用するバーナーはコンパクトな製品が多く、ソロキャンプ、ツーリング、登山など荷物を減らしたいシーンに向いています。
単純にどれが優れているかではなく、「手軽さを優先するか」「炎を楽しむか」「暖房も必要か」で選ぶのが基本です。
選び方②作りたい料理で選ぶ
クッキングストーブは、「ストーブを買ってから何を作るか考える」のではなく、作りたい料理から逆算して選ぶ方法も有効です。
コーヒーやカップ麺が中心なら、着火が早く湯沸かしに強いガス系バーナーが便利です。一方、おでん、カレー、シチューなどをじっくり煮込みたい場合は、長時間安定して加熱しやすい灯油式や天板付き薪ストーブが候補になります。
ピザやグラタンなどを作りたい場合は、単に天板が熱くなるだけでは十分ではありません。炉内調理や専用オーブンに対応しているかどうかを確認しましょう。
ファミリーキャンプでは、一品だけを作れることよりも、鍋を煮込みながらケトルで湯を沸かすなど、複数の調理を同時進行できることが重要になる場合があります。
料理の種類から必要な性能を考えると、製品選びで失敗しにくくなります。
選び方③キャンプスタイルに合わせたサイズで選ぶ
人数だけで「ソロ用」「ファミリー用」と決めるのではなく、実際に必要な調理面積から考えましょう。
ソロキャンプであれば、小さなクッカーやケトルを一つ載せられれば十分なケースが多いため、大型クッキングストーブは過剰になりがちです。車を使わないキャンプなら、本体重量や収納サイズも重要になります。
デュオでは、鍋とケトルを交互に使うのか、同時に置きたいのかを考えておきます。
ファミリーでは、複数の料理を同時に作れるかどうかが使い勝手を左右します。たとえばCAPTAIN STAGのKAMADO UG-75のように大小のゴトクを備えるモデルでは、調理スペースを分けて使用できるため、複数料理を作りたいシーンで有利です。
「何人で使うか」だけでなく、「鍋をいくつ同時に載せたいか」までイメージして選ぶことが大切です。
選び方④持ち運びやすさと収納サイズで選ぶ
クッキングストーブの携帯性は、本体重量だけでは判断できません。
薪ストーブの場合、本体とは別に煙突、収納ケース、薪などが必要になります。灯油式であれば灯油や燃料容器を持ち運ぶ必要があります。キャンプ場で使う状態では、メーカーが表示している本体重量よりも実際の荷物がかなり増えることがあります。
そのため、「本体6kgだから持ち運べる」と単純に考えるのではなく、燃料や付属品を含めた総重量を意識しましょう。
また、車載キャンプでは重量以上に収納サイズが問題になることがあります。ファミリーキャンプではテント、チェア、テーブル、クーラーボックスなども積載するため、ストーブが荷室をどの程度占有するかを確認しておくことが重要です。
徒歩や登山ではガス系、バイクキャンプでは小型ストーブ、オートキャンプでは大型薪・灯油式まで候補に入れるなど、移動方法に合わせて選びましょう。
選び方⑤使用場所で選ぶ
クッキングストーブ選びで特に重要なのが、メーカーが定めている使用場所です。
「アウトドア向け」「キャンプ向け」という商品説明だけを見て、屋外やテント内で自由に使えると判断してはいけません。
たとえば屋外専用とされてるストーブがある一方、取扱説明書上で風が当たる屋外などでの使用を避けるように明記されていたり、使用時の換気などが示されていたりする商品もあります。
同じ「キャンプで使えるストーブ」として紹介される製品でも、使用条件は同じではありません。
購入前には取扱説明書を確認し、自分が想定しているキャンプサイトや使用環境で、メーカーの指示に従って使える製品かを確認しましょう。
【薪・灯油・ガス】クッキングストーブの種類を紹介

クッキングストーブには、燃料がいくつかあります。基本的に、薪・灯油・ガスの3種類が使われているでしょう。
薪・灯油・ガスは、それぞれ得意なことが大きく異なります。ここではキャンプ料理で重要になる着火、火力調整、長時間調理、撤収、携帯性などの観点から比較します。
| 比較項目 | 薪 | 灯油 | ガス |
|---|---|---|---|
| 着火の手軽さ | △ | ○ | ◎ |
| 火力調整 | △ | ○ | ◎ |
| 長時間調理 | ◎ | ◎ | ○ |
| 湯沸かし | ○ | ○ | ◎ |
| 暖房兼用 | ◎ | ◎ | △ |
| 撤収の手軽さ | △ | ○ | ◎ |
| メンテナンス | △ | ○ | ◎ |
| 携帯性 | △ | △〜○ | ◎ |
上の評価はあくまで一般的な傾向です。実際の性能は製品の構造、出力、サイズ、使用環境などによって変わります。
着火と火力調整のしやすさならガスがおすすめ
最も扱いやすいのは一般的にガスです。
点火装置を備えたバーナーであれば短時間で火をつけられ、ツマミ操作で火力を調節できます。朝起きてすぐコーヒーを淹れたいときや、短時間で食事を済ませたいデイキャンプでは大きなメリットです。
灯油式は製品によって点火方法が異なりますが、安定燃焼に入れば比較的一定した加熱をしやすいのが特徴です。
薪はもっとも手間がかかります。着火剤や細い薪から火を育て、徐々に太い薪へ移行する必要があります。薪の状態によっても火力が変わるため、細かな調理では経験が必要です。
ただし、この「火を育てる時間」そのものを楽しめるのが薪の魅力でもあります。
湯沸かし・弱火・同時調理を比較
短時間で湯を沸かすことを重視するなら、ガスバーナーが有利です。高出力モデルであれば、朝食やコーヒーの準備も短時間で済ませやすくなります。
一方、長時間の煮込みでは灯油式や薪式が活躍します。
灯油式は安定燃焼を維持しやすく、鍋、スープ、シチューなどをゆっくり加熱する料理と相性があります。薪ストーブも天板上の位置によって温度差を利用できる場合があり、鍋を置く位置を動かしながら火加減を調節できます。
また、ファミリーなら同時調理性能が欲しいときもあるでしょう。
大きな天板や複数のゴトクを持つ製品なら、鍋料理を加熱しながらケトルで湯を沸かすなど、キャンプキッチン全体を効率よく使えます。
燃料の入手性とランニングコスト
燃料費を見る場合は、薪1束、灯油1L、ガス缶1本といった単純な価格だけを比べても実用的ではありません。
重要なのは、実際のキャンプでどれだけ使うかです。
例えば「夕食を作って、その後2時間保温する」「夕食と翌朝の朝食に使う」といった使用時間を想定すると比較しやすくなります。
薪はキャンプ場で購入できる場合がありますが、価格や薪の太さ、樹種は場所によって異なります。灯油は事前に用意しやすく、長時間使用する場合の燃料量も比較的計画しやすいのが特徴です。
ガス缶は携帯しやすい一方、使用量が多くなると予備缶も必要になります。
本体価格だけでなく、年間のキャンプ回数と燃料費まで考えると、長期的なコストを判断しやすくなります。
すす・灰・燃料処理など撤収の手間にもガスがおすすめ
撤収の手軽さを最優先するなら、一般的にはガスが有利です。
火を消し、本体が十分に冷えれば片付けられるため、灰や液体燃料を処理する必要がありません。
薪は燃焼後に灰が残ります。煙突付きモデルではすすが付着するため、使用頻度に応じた清掃も必要です。完全に消火し、本体や灰が冷えるまで待つ必要があることから、撤収時間も長くなりやすい傾向があります。
灯油式では、燃料の扱いに注意が必要です。給油時のこぼれや、長期保管する際の燃料処理など、ガスとは異なる手間があります。
チェックアウト時刻が決まっているキャンプ場では、撤収に必要な時間もストーブ選びの判断材料にしましょう。
収納性・車載性・持ち運びやすさならガスバーナー
携帯性では小型ガスバーナーが圧倒的に有利です。
一方、薪式や灯油式は「本体だけ」のスペックで比較すると実際の積載量を見誤ることがあります。
薪ストーブなら煙突、ケース、耐熱グローブ、薪などが必要です。灯油式でも本体に加え、燃料容器を積載します。
徒歩や自転車なら軽量ガス系、バイクなら小型ストーブ、車なら大型薪・灯油式まで候補を広げると選びやすくなります。
クッキングストーブで作りやすいキャンプ料理
クッキングストーブの魅力を引き出すには、熱源や構造に合った料理を選ぶことが重要です。ここでは代表的なキャンプ料理と、それぞれに向くストーブの特徴を紹介します。
また、キャンプ飯についてさらに知りたい方は以下記事もぜひ参考にしてください。
【初心者向け】簡単キャンプ飯を楽しむ!季節別&人数別のコツも徹底解説
カレー・鍋・スープなどの煮込み料理
クッキングストーブと相性がよい代表的な料理が煮込み料理です。
カレー、シチュー、おでん、鍋、スープなどは、瞬間的な高火力よりも、一定時間火を維持できることが重要です。
灯油式は長時間安定して燃焼させやすく、煮込み料理との相性がよいタイプです。薪ストーブも天板の温度差を利用できるモデルなら、沸騰させたあと鍋を火力の弱い位置へ移して煮込むといった使い方ができます。
秋冬キャンプでは、鍋を温めながらストーブ周辺で暖を取れることも魅力です。
ご飯・朝食メニュー
炊飯では、沸騰させる高火力と、その後の火力調整が必要です。
細かな火力調整がしやすいガスバーナーは初心者にも扱いやすいでしょう。灯油式でも安定した加熱ができる製品であれば炊飯に利用できます。
薪ストーブでは火力が一定ではないため慣れが必要ですが、天板の置き位置を変えたり、薪の投入量を調整したりすることで対応できます。
朝食でコーヒー、スープ、ホットサンドなどを短時間で作るなら、立ち上がりの早いガス系が便利です。
スキレット・鉄板を使った焼き料理
肉や野菜をスキレットで焼く場合は、調理器具を安定して載せられることが重要です。
ガスバーナーなら火力を細かく調節しやすく、強火で表面を焼いたあと火を弱めるといった調理が簡単です。
薪ストーブでは、十分に熱くなった天板を使って焼き料理を楽しめます。天板の中心と端で温度差がある場合、その差を利用しながら料理するのも薪ストーブならではの楽しみ方です。
ただし、製品の想定を超える大きさや重量の鉄板を載せるのは避け、使用可能な調理器具を取扱説明書で確認してください。
ピザ・グラタン・焼き芋などのオーブン料理
ピザやグラタンなどを作りたいなら、オーブン機能を持つ薪ストーブが候補になります。
天板だけでは上面から熱を加えにくいため、本格的なピザやグラタンには炉内調理や専用オーブンを利用できるモデルが向いています。
焼き芋やロースト料理なども、薪の熱を活かしやすい料理です。
クッキングストーブを選ぶ段階で「ピザを作りたい」「パンを焼きたい」と決まっているなら、火力だけではなく炉内サイズやオーブン対応の有無まで確認しましょう。
季節に合わせたクッキングストーブの選び方
同じクッキングストーブでも、春夏と秋冬では求められる性能が変わります。一年中使うことを考えるなら、調理だけでなく気温や荷物量も含めて選びましょう。
【春・夏キャンプ】調理性能と携帯性を優先する
春から夏にかけては、基本的に暖房性能の優先度が下がります。
暖房目的がないのに大型薪ストーブや大型灯油ストーブを積載すると、設営、収納、撤収の負担が大きくなります。
暑い時期には、コンパクトなガスバーナーや小型ウッドストーブを使い、必要な調理だけを効率よく行うスタイルが合理的です。
ただし、薪火料理そのものを目的にしている場合は季節に関係なく薪式を選ぶ価値があります。「暖房が必要か」ではなく「薪火を楽しみたいか」で判断しましょう。
【秋キャンプ】調理と暖房を兼用できるモデルが便利
秋は日中と朝晩の気温差が大きくなり、暖房兼用タイプの利便性が高まる季節です。
日中は調理に使用し、気温が下がる夕方以降は暖房として活用できれば、クッキングストーブ一台の用途が広がります。
薪式なら炎を眺めながら夕食を楽しめるのも秋キャンプの魅力です。灯油式は長時間燃焼しやすいため、ゆっくり過ごすスタイルに向いています。
一方、秋でも日中は気温が高くなることがあります。大型ストーブが本当に必要かはキャンプ地の標高や予想気温を踏まえて判断しましょう。
【冬キャンプ】暖房性能・燃焼時間・燃料確保を重視する
冬キャンプでは調理性能だけを見てクッキングストーブを選ぶのは不十分です。
長時間燃焼できるか、必要な燃料を確保できるか、寒冷環境でも安定して使えるか、安全条件を守れる環境があるかまで確認する必要があります。
薪式では必要量の薪を確保できるか、灯油式では宿泊時間に対して十分な灯油を持参できるかを考えます。
また、暖房器具は使い方を誤ると火災や一酸化炭素中毒など重大な事故につながります。
「冬キャンプで人気だから」という理由ではなく、使用する製品の取扱説明書を確認し、安全条件を満たせる環境で使用してください。
クッキングストーブの使い方

クッキングストーブは燃料ごとに操作方法が異なりますが、安全に使うための基本的な流れには共通点があります。初めて使う製品はキャンプ場でいきなり使用せず、あらかじめ取扱説明書を確認しておきましょう。
使い方①使用前に本体と設置場所を確認する
まず、本体に破損や変形、部品の緩みなどがないか確認します。
薪ストーブなら煙突や接続部、灯油式なら燃料タンクや芯まわり、ガス式なら燃料缶との接続部分などをチェックします。
次に、使用場所を確認します。
安定した場所に設置し、周囲の可燃物との距離などメーカーが指定している条件を守りましょう。
テントやタープの近くで使用する場合も、自己判断で設置せず、製品の使用条件を優先してください。
使い方②燃料を準備して着火する
薪式では、最初から太い薪だけを入れるのではなく、着火しやすい細い薪から徐々に火を育てます。十分に燃焼が安定したら太い薪へ移行します。
灯油式では指定された燃料を使用し、給油方法や点火方法を取扱説明書に従ってください。
ガス式でも、対応する燃料缶の種類を確認し、接続部に異常がない状態で点火します。
どの燃料でも、メーカーが指定していない燃料を代用するのは避けましょう。
使い方③火力を安定させてから調理する
点火直後にすぐ調理を始めるのではなく、火力が安定してから鍋やケトルを載せると調理しやすくなります。
薪では薪の量や空気量を調整し、十分な熾火ができると火力が安定しやすくなります。
灯油式は正常な燃焼状態になっていることを確認します。ガス式は調理器具を載せてから必要な火力に調節しましょう。
また、煮こぼれによって本体へ液体がかからないよう注意してください。
使い方④使用後は完全に消火してから撤収する
撤収時は、必ず火が完全に消えていることを確認します。
薪ストーブは見た目に炎が消えていても、内部に高温の熾火が残っている場合があります。十分に冷えるまでは触ったり収納したりしないでください。
灯油式やガス式も、消火後すぐに収納するのではなく、本体が十分に冷めてから片付けます。
キャンプ場では灰や燃料の処理方法が決められている場合があります。現地のルールも確認しましょう。
クッキングストーブの掃除・メンテナンス方法

クッキングストーブを長く使うためには、燃料に応じたメンテナンスが必要です。とくに薪式や灯油式は、使用後の手入れを怠ると燃焼状態の悪化や錆、故障につながることがあります。
【薪ストーブ】灰とすすを掃除する
薪を燃やすと、燃焼室には灰が残ります。
本体が完全に冷えてから灰を取り除き、メーカーが指定する方法で処理します。高温の灰が残ったまま袋やゴミ箱へ入れるのは危険です。
煙突にはすすが付着します。
すすが大量にたまると排気が悪くなる可能性があるため、使用頻度に応じて煙突内部を確認し、必要に応じて清掃しましょう。
扉やガラス窓を備えたモデルでは、すす汚れが目立つ場合もあります。素材に適した方法で清掃してください。
本体の汚れや錆を防ぐ
薪ストーブなど金属製のクッキングストーブは、水分を残した状態で保管すると錆が発生しやすくなります。
雨や結露で濡れた場合は、十分に乾燥させてから収納しましょう。
汚れが付着している場合も、メーカーが推奨する方法で落とします。研磨剤や洗剤を自己判断で使用すると、表面処理を傷める可能性があります。
長期保管前には本体全体を確認し、錆、変形、ネジの緩みなどがないか点検すると安心です。
【灯油ストーブ】芯や燃料をメンテナンスする
灯油式では、芯や燃料まわりのメンテナンスが重要です。
長期間保管していた古い灯油をそのまま使用すると、不完全燃焼や故障の原因になる可能性があります。燃料の扱いについては必ずメーカーの指示を確認してください。
灯油式は外観だけを掃除すればよいわけではありません。使用期間や燃焼状態を見ながら、メーカー指定の手順でメンテナンスしましょう。
シーズンオフは燃料を適切に処理して保管する
冬の終わりなど、数か月使用しない場合は長期保管に向けたメンテナンスを行います。
薪式なら灰やすすを取り除き、十分に乾燥させてから湿気の少ない場所へ収納します。
灯油式では、残った燃料をどう扱うかが機種によって異なるため、必ず取扱説明書に従ってください。
ガス式も燃料缶を装着したまま長期間保管せず、メーカーが指定する方法で本体と燃料を管理します。
次のシーズンに安心して使うためにも、「使い終わったら収納する」ではなく、「次に使うための準備まで行う」と考えてメンテナンスしましょう。
クッキングストーブを安全に使うための注意点
クッキングストーブは火や高温の器具、可燃性燃料を扱うキャンプギアです。便利さや調理性能よりも、安全条件を守ることを最優先にしてください。
ポイント①キャンプ向け商品でも使用場所は製品によって異なる
とくに注意したいのが、「キャンプ向け」と「どこでも使える」を混同しないことです。
同じクッキングストーブでも、メーカーによって使用条件は異なります。
「薪ストーブだから屋外」「灯油ストーブだからテント内」といった燃料だけによる分類はできません。
使用場所については必ず製品ごとの取扱説明書を確認してください。
ポイント②メーカー指定の換気・離隔距離を守る
燃焼器具を使用するときは、換気や可燃物との距離が重要です。
メーカーが換気頻度やストーブ周囲の離隔距離を指定している場合は、その数値を守る必要があります。
キャンプ場ではテント、チェア、シュラフ、衣類、紙類など燃えやすいものが多くあります。「少し離れているから大丈夫」と感覚で判断せず、指定条件を確認しましょう。
ポイント③調理中はストーブから離れない
クッキングストーブで料理をしている間は、その場から離れないようにします。
鍋の吹きこぼれ、油の過熱、薪の燃え方の変化、強風など、短時間でも状況は変化します。
とくに焚き火や薪ストーブでは、火の粉が飛んだり、急に燃焼が強くなったりする場合があります。
料理をしながらテント設営や片付けを同時進行するのではなく、火を使用している間は監視できる状態を保ちましょう。
ポイント④就寝時や無人時には使用しない
就寝時やキャンプサイトを離れる際は、ストーブを消火してください。
暖房として使える製品でも、「寒いから一晩中つけておく」という自己判断は危険です。
一酸化炭素は無色・無臭で、人が異常に気づきにくい性質があります。また、就寝中は火災などの異常にも対応できません。
メーカーが定める使用方法に従い、無人になるときや就寝するときは必ず消火しましょう。
ポイント⑤大きすぎる鍋や鉄板を載せない
クッキングストーブの上に載せられる調理器具には限度があります。
ストーブ本体より極端に大きな鉄板や鍋を載せると、正常な燃焼に必要な空気の流れを妨げたり、本体へ過剰な熱がこもったりする可能性があります。
鍋の重量も重要です。
ファミリー用の大型鍋や鋳鉄製ダッチオーブンなどを使いたい場合は、購入前にストーブの耐荷重や推奨される調理器具を確認してください。
TOKYO CRAFTSのおすすめクッキングストーブ
TOKYO CRAFTSでも暖房にも調理にも使えるストーブを展開しています。もしこれからキャンプ用ストーブを買いたいという方がいたら、ぜひ参考にしてください。
GEAR MISSION別注 K3クッキングストーブ

キャンプで温かい料理を楽しみたい方には、「GEAR MISSION別注 K3クッキングストーブ」がおすすめです。
灯油を燃料とする煮炊き用の石油こんろで、鍋料理やスープ、湯沸かしなど幅広い調理に活用できます。約13時間の長時間燃焼に対応しているため、夕食づくりから翌朝のコーヒーや朝食まで、給油の手間を抑えて使えるのも魅力です。
さらに、調理に使う熱を周囲の暖房にも活かせるため、寒い季節のキャンプでは一台二役で活躍します。
高さ370mm、幅・奥行358mmの扱いやすいサイズと、TOKYO CRAFTS限定カラーの無骨なデザインもポイント。調理をキャンプ時間の中心に置きたい人に適した一台です。
自分のキャンプスタイルに合ったクッキングストーブを選ぼう

クッキングストーブは、薪・灯油・ガスなど燃料が異なるだけでなく、得意な料理、携帯性、メンテナンス、安全に使用できる環境も大きく異なります。そのため、「人気だから」「火力が高いから」という一つの基準だけで選ばないことが大切です。
選ぶときは、まずどんな料理を作りたいかを考えましょう。湯沸かし中心ならガス、長時間の煮込みなら灯油や薪、ピザなどのオーブン料理なら炉内調理に対応した薪ストーブなど、料理によって向いているタイプは変わります。
次に、ソロ・デュオ・ファミリーといった人数だけでなく、同時に使いたい鍋の数や調理面積を確認します。さらに本体重量だけではなく、煙突、燃料、収納ケースまで含めた実際の携行量も考えることが重要です。
春夏なら軽さと調理効率、秋なら暖房との兼用、冬なら燃焼時間や燃料確保も重要になります。購入後には灰、すす、芯、燃料などのメンテナンスも必要になるため、手入れまで含めて無理なく使い続けられる製品を選びましょう。
そして最も重要なのが使用場所です。「キャンプ向け」という表現だけで判断せず、メーカーが定める使用条件、換気、可燃物との距離、禁止事項を必ず確認してください。
料理・人数・燃料・積載方法・季節・メンテナンス・使用場所の7つを基準に比較すれば、自分のキャンプスタイルに合ったクッキングストーブを選びやすくなります。
自分に合う一台を見つけて、湯を沸かすだけでは終わらない、クッキングストーブならではのキャンプ料理を楽しんでみてください。